Jun 6, 2013

行き場を失くした声―その1―

最近は、意識的に聞こえてくる声に耳を傾けています。印象的だったものをいくつかここにあげておこうと思います。形になる前の生の声を。

Stress

「たぶんこんなアタシも働くんだろうな、って思う。ある程度かっこよくて、真面目に働いてくれる彼氏をつくって、ある程度お金をかけて結婚式をあげんの。高校時代の友達を何人か、あとは今のクラスの子でもよんでさ。それで、年の割にはカワイイ奥さんになる。そんなこといってらんないんだろーな、とは思ってる。アタシも就活して、旅行会社にでも勤めるんだろーな、って。でも、なんかしっくりこないんだよね。」

「学生は悪くないでしょ。彼らも大変だよ。もう40だからなんとなくなんだけど、わかる。」

「はっきり言って、これからのこととか考えてない。とりあえず就職はしとかないとって思ってるから、ってだけ。親も心配するだろうし。なんとか内定はもらえたし、卒業まで遊べるだけ遊びたいな。働きだしたら時間取れないだろうし。」

「院に行きたいんだ、なんて言ってくる子がこの時期になると毎年何人かいるんだけど、よっぽどのことがない限りは、やめときなさい、って言うようにしてるのよ。アタシも子を持つ親だから、自分の子どもが人文系の大学院に行きたいなんて言ってきたら、親がどんな風に思うか考えちゃうのよ。才能を摘んでるのかもしれないけど、人生を棒に振るかもしれないのよ。アタシらの頃とは、やっぱり時代がちがうわよ。」

「就活ねぇ(遠くを見ながら)、とりあえず今はしない。というか、そんなこと考える余裕がない。学問を楽しもうと思ったらさ、ある程度の基礎が必要だと思うんだ。最近やっと学問がおもしろいなぁって思えるようになってきたとこ。だからまだ働くとか、考えられないってのが正直なところ。」

「自分のことでいっぱいいっぱいだよ。もちろん授業はしっかりやるよ。でも、学生ひとりひとりの卒業後の進路のことなんかかまってやれない。」

「夢なんて持ったことないよ。オレみたいなヤツばっかだと思う。若いから何でもできるのかもしれないけど、なんもしたくないんだよね。でっかいキャンパスがあっても、絵の具がなけりゃなんもないのと同じだよ。とりあえず最低限暮らせるようにはなりたい。」

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