Sep 29, 2013

【映画】CHRONICLE



誰でも1000円で鑑賞できる! オトクロニクルキャンペーンがやってクル!!


低予算というかB級臭が相当漂っている予告に加えての超能力ネタがたまらずに劇場へ。中へ入ってみると、予想以上にお客さんが入っていておどろきました。


予告編をみた段階では、いじめられっ子、超能力、ド派手なCG、最終的にみんなのヒーロー展開なのかな、と多少の不安を感じてたり。しかし、結論から言うと、予想以上におもしろかった。とりあえず「能力」を授かり、そこから「心に闇を抱えたみんなのヒーロー」的な展開にならなかっただけでも観る価値はあるかなと思います。

ストーリーには関係ないですが、ちょくちょく出てくるアメリカの高校の様子にかなり見入ってしまった。いわゆるハイスクールカーストがだいぶリアルに描かれていました。一見すると、チープ感だけが残りがちですが、イジメられっ子の手にするカメラのレンズを通して覗くというのが予想以上にリアルだった。

ハイスクール描写はもちろんのこと、要所要所で登場人物らがやる「力」を使った悪ふざけもリアルです。仮に「力」を授かったとしたら、誰もがやるだろうな、を見事にやってのけます。

全体に漂う「チープ感」がいい方向に作用してる作品でした。Sci-Fiに抵抗がない方は劇場に足を運べば楽しめるかなと思います。

【完全主観的評価】★★★☆☆

Sep 18, 2013

ホーチミン放浪記④

#③のつづき


“I was lucky,” Mom said. “Your dad and I have been happy. But it hasn’t always been easy. One time I thought I was leaving him.”
“Really?”
“We were human.”―Bright Lights, Big City

揺れ動く意識。そんな言い方をすれば、なんとも若者的な在り方が浮かんでくる。村上春樹の小説の登場人物たちのような。仮に意識や自由意思といったモノが私たちを突き動かしているのであれば、(「選択するふり」をする僕たち)それらのなんだかよくわからないモノは常に揺れ動いているはずだ、とも思う。若者に限らずに。

基本的にわかりあえないのだと思う。だからわたしたちは言葉を尽くす。「よくわからないわたしたちを突き動かしているモノ」を伝えようとあがく。その行為は会話となり、小説となり、音楽となる。ときとしてそういった形を得た想いたちはわたしたちを動かす。

Stick figure with guitar

打算的にならずに初期衝動に身体をまかせてみる。そうすることでしか見えてこない、聞こえてこない、触れることのできないモノに寄り添う。
「無駄」に可能性を見出してしまう。すがりついてしまう。あまりの「潔癖」は耐え難い。「ホーチミン放浪記③」


今回のベトナム放浪に目的があるとすれば、メコン川をこの目に収めることである。そんなこともあり、Shinh Touristに出会えたことには感謝している。

当然ながら、日本語のツアーは英語のツアーに比べて割高なものである。下手をすれば、5倍なんてことも稀じゃないので。メコン川英語ツアーをひたすら探し歩いていた。


そしてみつけたのが、このShinh Tourist。メコン川一日ツアーがひとり約1000円という驚きの破格。(↑は相方と一緒の二人分。)

午前8時に集合し、バスに2時間揺られ、メコン川に向かう。参加者は20人ぐらいだろうか。ドイツ人の若者4人グループ、フランス人のカップル、韓国人ギャル集団5~6人、現地人老夫婦、中国人カップル、日本人バックパッカーと思しき青年、日本人と思しきオバさん、そして僕ら二人。


巨大さが恐ろしい。そんなことをまず思う。夜の海の恐ろしさと似ている。一方の岸から反対側までに二つの島があり、そこでは人々が暮らしているという大きさ。あまりにでかい。

ガイド曰く、「雨季なので水が濁っている」のだそうだ。時折、香ってくるアンモニア臭に加えて、この濁り具合。人が暮らしているんだな、と思う。


ゆったりと進む船に揺られながら、ぼんやりと土色に濁った水をながめる。

#⑤につづく

Sep 13, 2013

ホーチミン放浪記③

#②のつづき

ゆったりと流れる時間を肌で感じながら、熱気のする方へ向かう。クラクションを耳にしながらふらりふらりとバイクの間を行く。路上ではプラスチックの椅子に腰をかけたオバチャンがすかさず「タバコ?アメリカの?ベトナムの?」と声をかけてくる。

アタッシュケースに並べられた色とりどりのタバコたち。


大体の通りには等間隔でタバコ売りが腰をおろしていることに気づく。基本的に、“How much?”以外の英語は理解してもらえない。値段交渉は電卓使用。東南アジア流というかなんというか。



しばらくさまよい歩き、熱気の中心を発見する。ベンタイン市場(Ben Thanh Market)に辿り着く。


無数に入り組んだ狭い通路は人でごった返している。とにかく暑い。香りも特有のものがある。珈琲豆に始まり、得体の知れない香辛料の香りが鼻をつく。嫌いじゃない。

時間は心地よくゆるやかに流れている。東京に暮らしていると、どうしても時間は走り去る。すし詰め状態の駅、通り、電車内、喫茶店。まるでなにかに追われるかのように流れていく時間。

John Mayerの“Gravity”が脳内で流れる。
Oh, gravity is working against me.
And gravity wants to bring me down.

腰をおろし、タバコに火をつけ、あたりを眺める。
今回の放浪に出る前に、「なにをしにベトナムに行くの?」、「東南アジアに行く理由は?」といった類の質問を何度か投げかけられたことを思い出す。いわゆる「自分探し」の類に嫌気がさしているとでも言いたげに。「目先の利益が期待できるわけでもないのになぜ?」と。

「無駄」に可能性を見出してしまう。すがりついてしまう。あまりの「潔癖」は耐え難い。

「利益」という言葉も疑わしい。ひとつの行動が利益(Profit)をもたらしたのかどうかの判断は、つまるところ、振り返る(Looking back)ことでしか確認しえない。僕には無駄かどうかの判断ができない。

再び歩き出す。

#④につづく

Sep 7, 2013

ホーチミン放浪記②

「ホーチミン放浪記①」のつづき


空港からホーチミン市街に向かう車内でなんとなく感じていたバイクの多さ。時間が時間なこともあり(街が賑やかになる午後10時前後)さほど気にも留めずに就寝。朝日が昇り、「コーヒーでも飲もうか」とぼんやり考えながらホテルを後にする。


ベトナム人の朝は早いという。午前7時とは思えないさわがしさ。道路を埋め尽くすバイカー達。信号はちらほらと目にはつくものの、機能しているとは言い難い。絶え間なく鳴り響くクラクション、バイクのエンジン音、すべてをつつみこむ熱気。思わず圧倒された。当然のことながら道路を横断(Crossing street)しないわけにもいかない。


とりあえず腰を下ろし、煙草に火をつける。

「ベトナムではな、免許なくてもバイク乗れるんだよ。だからみんな原付に乗るんだ。警察に止められたときに金を払えばいいんだ。観光客は心配しなくてもいいんだ。こっちの警察は英語しゃべれねーから、観光客には手出ししない。」

後に仲良くなったベトナム人がそんなことを口にしていた。タイでも警察の話は聞いたなと、ふと思い出す。陽気な現地の若者がマリファナ(Marijuana)を「秘密裏に売ってやるよ」と声をかけ、ついていくと警察が現れ、罰金というようなことが頻繁にあるという話。そういった若者たちは警察から金を受け取り、グルとなって主にアメリカの軍人たちをカモにするんだそうだ。

Heavy Crossing

しばらくのあいだ道路を行き交う人々を眺めてから腰を上げる。依然として渡れる気はしない。
結局慣れるのにこの日一日を費やした。コツは、とりあえず走らないでゆっくりと進むこと。クラクションはガンガンなります(危険云々というよりも、「こっちから車が来ますよ」というメッセージとして)。あまり気にしないで、一台ずつゆっくりとかわしていく。あとは慣れればなんとなくできるはず。

日本に帰ってきてから1~2日の間は、ホーチミンのノリで道路を渡りそうになる自分がいた。乗り物(Vehicles)の出している速度が全く異なる(ベトナムは結構ゆっくり)ので、気をつけないと、死んでいたな、と。

#③につづく

Sep 6, 2013

ホーチミン放浪記①

2週間ベトナムのホーチミンシティ(Ho Chi Minh City)を彷徨ってきました。備忘録も兼ねながら、いろいろと書いていこうかと思います。


ホーチミンシティ(Ho Chi Minh City)といえば、元々はサイゴン(Saigon)の名で知られるベトナムの中心都市です。他にもハノイ(Hanoi)なんかもよく知られてますよね。

今回の旅に目的があったわけではないです。あえて言うならば、メコン川(Mekong River)を目に焼き付けておきたいなと。そのために手っ取り早いのは、メコン川クルージングです。ホーチミンには驚くほどの低価格ながら、内容が詰まったメコン川クルージングツアーがあるので。それについては後々書いていきます。

もうひとつ挙げるなら、ベトナムコーヒーですね。本当にそんな感じで、特に何か目的があったわけではなかったです。

午前9時過ぎ成田発のフライト。直行便ではなく、成田―台北―ホーチミンという乗り継ぎありのルート。


日も暮れかかった頃にベトナムの地に降り立つ。市街地に辿り着き、まず驚いたのが、街並みのへんちくりんさ。東南アジア的な雑多な町並みが続いたかと思うと、フランス植民地時代の情緒を残した建物があったり、東京に負けず劣らずな高層ビルが立っていたりと、自分がどこにいるのかわからなくなるような感覚に陥りました。


東南アジアと言えば、僕の中ではタイなので(個人的に毎年のように足を運んでいた時期があったので)、タイとならある程度比べられるかなと。たとえば、バイクタクシーやマッサージの勧誘に関して言えば、タイのほうが積極的にガンガンくるような印象を受けました。ベトナムの場合は、「No」の意志を伝えると、引き下がってくれることが多かったです。もちろん例外はありましたが。


#②につづく