監督はウェイン・ワン。原作はポール・オースターの書き下ろし。
疑う余地のない大好きな一本。かなりざっくりとあらすじを書けば、煙草屋のオヤジと妻を亡くした物書きのオヤジを中心に流れる物語。
「良い映画とはなにか?」と考えたときに、僕に言わせれば、
「たいした展開はないが、何度も見返したくなる一本」みたいな感じかと。この作品もそんな作品のひとつです。
ひとつの仕草、言葉、表情、風景。そんなさりげない要素に映しだされる魅力。ジワジワくる感じがたまらないのです。細かい振る舞いなので、見返せば見返すほどに新発見があるし、毎回少し違った意味でほっこりもするんだと思います。
この映画について語るのであれば、
「煙草」は無視するわけにはいきません。登場するオッサンたちは
「煙草」ばっか吸ってます。終始プッカプカしてます。昨今の煙草事情からすれば、もう救いようのないダメなオヤジたちなわけです。しかし、そんな風に切り捨てられないほどに愛すべきオヤジたちなんです。困ったっことに。
エンディングは、これも大好きトム・ウェイツの"Innocent When You Dream"
素晴らしい作品だと思ってます。
あと、ひとこと言わせてもらえるのなら、「ポール・ベンジャミン」という名前にはオースターファンとして、毎回ニヤッとさせられます。
偏見に満ちた評価:★★★★★
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